みなさん、こんにちは。なごみにゅーす管理人のなごみです。
突然ですが、キョンという動物が日本の千葉県を中心に近年大繁殖し、問題となっていることをご存じでしょうか??
キョンは一見すると鹿のようで愛らしい外見をしていますが、近年では「害獣」の扱いをされ、生息地の近隣住民からは嫌われ者となっています。 今回は、そのキョンについてご紹介します。


・キョンが好きな人
・動物の起こす社会問題について知りたい人
キョンの概要
キョンは、シカ科ホエジカ属に分類されるシカの一種です。 もともとは中国大陸の南東部や台湾に自然分布している動物で、日本に移入されたのち、1980年代から各所の動物園など施設から逃げ出した個体が繁殖して今に至ります。
日本では環境省により2005年から特定外来生物に指定されています。 体長は45~70㎝で、体重は10㎏前後です。 決して大きい動物ではありませんね。 寿命は5~7年程度だそうです。 体色は茶褐色で、四肢は黒色です。オスにのみ10㎝に届かない程度の短角と鋭い犬歯があります。
上記の画像のような見た目です。 この画僧だけ見ると、たしかに鹿っぽさがあってかわいらしく思えますね。 また、目のすぐ下に臭腺(眼下線)の開口部があり、これがつぶった眼のように見えることから別名として四目鹿(ヨツメジカ)と呼ばれることもあります。
この臭腺については、縄張りを示すために用いています。予想よりも活発に開いたり閉じたりと動くため、その様子を「気持ち悪い」と感じる人も少なくないようです。
また、独特の鳴き声があります。犬のような「ワン」という声にも、「ギャー」という叫び声のような声にも聞こえ、特に千葉県では住宅街でよく聞かれるということで、住民の悩みの種となっているようです。 一例ですが、下記に鳴き声がわかる動画を紹介します。
出典:https://www.youtube.com/watch?v=CcrO1S8-Q-E
チャンネル名:土橋寛 様
↑30秒ぐらいたつとキョンが鳴きます。たしかに、これを例えば早朝に聞くのは辛いかも。
千葉県での大繁殖
もともと、閉園した動物園などの施設から逃げ出した個体がおり、それらが少しづつ繁殖をしたことが問題だったわけですが、現在、千葉県においてなんと約7万頭以上のキョンが生息している推計だそうです。
台風で施設の柵などが破損し、そこから逃げ出した数十体の個体が天敵のいない箇所で繁殖をしたと考えられています。 また過去10年で3倍になったとのことで、単純計算で考えると2035年頃には21万頭以上となります。
2007年頃は3,000頭程度しかいなかったのが、恐ろしいほどのスピードで繁殖していきいますね。
2012年頃ですらまだ18,000頭程度でした。 二ホンジカが2歳前後まで繁殖できないのに対し、なんとキョンのメスは生後半年で繁殖可能だそうです!
さらに、キョンのメスは年中を通して妊娠・出産することができます。その圧倒的な繁殖力で、「1年で36%増える」とも言われています。
現在は増えすぎたキョンによって、貴重な植物に対する食害が発生していたり、生態系が崩れる危険性が生じています。 さらに、病原菌やダニなども保有している個体がいるため、うかつに触っていけない存在のようです。
また、もともとキョンは臆病な性格で人を見ると逃げる傾向があったようですが、最近は人に慣れてしまい、庭先に住み着いたり空き家に住み着くこともあるようです。 そのため、一般住宅の畑の食物なども食害やふん害に苦しんでいます。稲や豆類、幅広い食物を食べるようです。
さすがに近年はこの問題が重要視され、キョンの駆除のために千葉県で専門職員を雇用したり、防除実施計画を改定したりという施策が実施されています。今後の動向に注目ですね。
キョンの活用
外来種で、現在は日本の厄介者となってしまったキョンですが、意外な活用方法があるようです。 まず一つは食用です。 鹿肉がジビエの一種として好まれるように、キョンの肉も食用することが可能です。
肉質は脂肪が少なく赤身が多く、食感もそこまで固くないためヘルシーなタンパク質食品として楽しめそうな肉のようです。 多少臭みもあるものの、人によっては鹿肉や羊肉より好むかもしれないとのこと。
実際、自然生息地である台湾では高級食材として扱われているようです。 君津市の「猟師工房ランド」では、ほかの動物のジビエ肉はもちろんですがバラ売りにしたキョンの肉を購入でき、キョン目当てで訪れる人もいるようです。
千葉県いすみ市では、愛犬用のジャーキーとしてキョンの肉をふるさと納税の返礼品にしており、よい施策だなと感じました。
人が食べても問題ないようなので機会があればぜひ、試してみてください!私もジビエ料理が好きなので、いずれ食べてみたいなあと思います。
ただ、キョンは特定外来生物として指定されているため、食肉に市場価値を持たせてしまうと、駆除していくはずが違法で生育する人があらわれ、数が減らないというおそれもあり、食用として普及させるのには様々なハードルがあるようです。
またほかの活用法としては、皮を手袋や名刺入れにするというものです。 質感が二ホンジカの皮よりふわふわしているということ、また1頭から取れる皮が比較的少ないということから、希少性が高いようです。 数は少ないですが、ネットショップなどでも、キョン皮を使用した製品を見つけることが出来ます。
おわりに
もともとは人の手で日本にやってきたキョンです。キョンは人の都合に翻弄されているという言い方もできるので、あれこれ責めたり害獣扱いするのが可哀そうな気もしますね。ですが、環境破壊が深刻になる前に、手を打たなくてはいけないこともまた事実です。生命を尊重しながらも、駆除などの各施策の動向を注視していきたいですね。



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